詩集 愛の言霊 ⑧
【 たんぽぽ 】
あなたのそんな言葉で
わたしを縛ることなんか
できないわ
優しくされたって
あなたの自由にならない
わたしの心はわたしのもの
いつも自由でいたいから
だから あなたの手を
そっと払うの
たんぽぽのように
無邪気なわたしの恋は
春一番が吹いたなら
ふわりと綿毛になって
大空に飛び立つ
ゆらゆらと春風と
ワルツを踊りながら
軽やかなステップで
光降りそそぐ その場所へ
今 舞い降りる
【 恋 ~ そんなん分からんと云う君へ ~ 】
わたし恋してます だから元気いっぱい♪
睡眠不足だって ヘッチャラでーす♪
わたし恋してます 心が優しくなりました♪
困ってる人を見ると 助けたくなっちゃう♪
わたし恋してます ツライことでも頑張れる♪
恋はわたしに 無敵のパワーを与えてくれた♪
【 赤い糸 】
何かを感じた 初めて会ったとき
やけに印象に残った あなたのこと
ふたりとも 好きな人がいて
友達だって思っていたのに……
それは不思議な予感だった
お互い恋がうまくいかなくなって
急にふたりの距離が縮まっていった
初めてふたりきりで話したとき
昔から知っていたような懐かしさ感じた
赤い糸が手繰り寄せられていく
なんだか うまくいかなかった恋は
あなたと出会うためのプロローグ
そんな風に思えてしまうほど
ふたりの心が寄り添っていった
赤い糸が小指に絡まっていく
もう決して離れない
赤い糸は伝説なんかじゃないよ
それはふたりの決意の表れなんだ
赤い糸が風に揺れないように
ふたりに心に固く結んでおこう
【 終着駅 】
乗り継ぎの
電車を間違えて
ホームに ひとりぼっち
いくら待っても
電車を見送っても
あなたは乗っていない
『 先に行って、待っていてくれ 』
あなたの手紙
ポケットの中で 握りしめた
北風が啼いていた
コートの襟を立て 震えている
いつまでたっても
終着駅に辿りつけない
【 チョコレート 】
はにかむように笑う
あなたの瞳が少年みたいで
わたしをドキリとさせる
そっと 触れるだけのキスをしたら
甘いチョコレートの味がした
自由なあなたは
心にツバサを持っていて
今にも飛び立ちそうで
わたしを不安にさせる
だから その手を捕まえて
わたしの乳房を
あなたの頬にギュッと押しあてる
そのまま 動かなくなるまで
ギュッと ギュッと……
熱い鼓動で
あなたを溶かしたい
チョコレートみたいに
LOVE IS SWEET
甘い 甘い恋は
キライですか?