― Metamorphose ―

rennka55.exblog.jp

泡沫恋歌のブログと作品倉庫     

ブログトップ

カテゴリ:詩集 瑠璃色の翅( 22 )

私ノ中の、不協和音。

a0216818_11394356.png
【PC壁紙】オトナ女子向け☆オシャレな高解像度Wallpaperまとめ http://matome.naver.jp/odai/2135238277327094801




 【 私ノ中の、不協和音。 】

ギィー、ギィーー。
ヘンな音ガするよ!
“頭の中” デ鳴ってヰル
壊れたヴァイオリンみたい。

可哀想な私
弦ノ切れたヴァイオリン
ヲ、捨てらレなくテ……
今日モ、かき鳴らス。



   創作小説・詩
by utakatarennka | 2015-01-15 11:43 | 詩集 瑠璃色の翅

尾骶骨

a0216818_20373278.jpg


 【 尾骶骨 】

桃の谷間に平野がある
触ってみれば硬い
閉塞した孤独な骨
そいつは尾骶骨(びていこつ)という

ヒトは進化を繰り返す過程で
失われていった体の機能が
百個以上あると言われている
サルとヒトが分かれた時
二足歩行で尻尾が要らなくなった

私のお尻にも尾骶骨がある
別になんの役にも立たないけど
進化の名残りらしい
ただ 尻餅をついたら
飛び上がるほど痛い骨だ

時々 退化した尻尾の骨が
怒ったように訊いてくる
「シッポもないのに必要ないだろう?」
いいえ 要るんです

たとえば『尾骶骨』を考える時
ヒトは遥か時空の旅人となり
原始のジャングルに
想いを馳せることができる
恐竜やマンモスたち
地球に淘汰されて滅んでしまった
偉大な彼らにレクイエム捧げよう
ちょっぴり骨がブルーになるけれど……

どっこい!
進化し続けるヒトである私は
日蝕を見ることもできる
しかも私の尾骶骨は
月夜に野生の雄叫びをあげるんです




    創作小説・詩
by utakatarennka | 2012-05-18 13:47 | 詩集 瑠璃色の翅

白夜

a0216818_6105194.jpg


 【 白夜 】

恋人よ
その唇に
甘き吐息を重ねよう

永遠の時は
数えられないけれど
砂時計は刹那を刻む

明けない夜
ふたり魚になって
白い川を泳いでいく

愛染の
罪は深まりつつ
快楽は心を失くす

もう何処にも
逃げ場などない
針1本の隙間さえない

白い夜
ふたり重なり合って
波に揺られ溶けていく



   創作小説・詩
by utakatarennka | 2012-05-05 06:12 | 詩集 瑠璃色の翅
a0216818_14142170.jpg


 【 月の棺 ―ツキノヒツギ― 】

月の光が燦ざめく
まだ春浅き夜更けのこと
女が独りで死にました
誰にもみとられず
たった独りで息絶えて
時計の針は零時で止まったままに

女は苦しまずに
うっすらと頬笑みを浮かべて
まことに まことに
静かな夜でございます

蒼白い唇には
紅いルージュを塗りましょう
細い頸には
銀のクロスの首飾りをかけて
冷たくなった躯を
黒いサテンのドレスで覆ってください

心に滲み込んだ執着は
すべて地上に捨てていくです
けれど女の蝸牛の奥の方には
むかし愛した男の
優しい声が残っていたから
哀しみも抱いてゆきましょう

三日月でつくった
月の棺 ―ツキノヒツギ― 
女の躯を乗せて
星の川に流してください
月の引力に引き寄せられて
ゆらゆらと宙(そら)へ昇っていきます

ああどうか……
どうか哀しまないでください
死は消滅ではなく
新たなる魂の旅路なのです
もう一度生まれ変わる
その日まで

生々流転の理(ことわり)を知識(し)る
原子に還り宇宙に帰依すること  

 ― eternal ― 

久遠の刻(とき)を手に入れた




  Youtube・月の棺 ―ツキノヒツギ―
  


   創作小説・詩
by utakatarennka | 2012-03-16 14:17 | 詩集 瑠璃色の翅

暗渠

a0216818_12471780.jpg

地下に埋設された暗渠の中には
一条の光も届かない
真っ暗闇の水路を
とうとうと水は流れていく

行くあても知らず
後ろから後ろから 押しだされて
暗渠の中を盲目的に進む水
ここから抜けだしたいと
水は叫ぶ
もっと光をください!

その暗渠は
かつては町を流れる小川であった

春になれば
川べりに植えられた桜の枝が散らす
薄桃色の花びらを浮かべて
ゆるやか流れていた

夏がくると
灼熱の太陽がギラギラ眩しい
水遊びをする子どもたちの歓声が聴こえ
小さな足と無邪気に戯れる

秋がくれば
幸せそうに肩を寄せ合う恋人たちが
川面にそっと笹舟を浮かべて
自分たちの行く末を占っていた

冬になると
鉛色の天上から降ってくる
雪の妖精たちが優しく愛撫して
水の中に静かに溶けていった

小川にはメダカやタニシ
そんなものたちが
流れの中に息づいていたのだ

いつの間にか
地下に埋葬された小さな川
人々が歩く生活道路の下を
水が流れていることなんて
とっくの昔に忘れ去られていた

地上の汚物を呑み込んで
地下に押し流してくれている
暗渠の存在に誰も感謝などしない

反駁する余地もなく
卑しめられた暗渠の黒い水
それでも 閉塞した世界から
早く抜けだしたいと
光を求めて 求めて
水路の中を流れて行く
やがて海へと押しだされた水
結局 そこしか出口がないのだ

光りが見えた瞬間に
暗渠の水は海水に交じった
それは解放ではなく
「融合」という名の消滅だった――



   創作小説・詩
by utakatarennka | 2012-02-16 12:50 | 詩集 瑠璃色の翅

サイレント

a0216818_744024.jpg


 【 サイレント 】

無音の世界で
頭の中を行き交う コトバたち

白いシーツの波間から
しのび笑いの ベクトル

空気を刻む ガボット
微かな振動に 覚醒の兆し

小さなアクビ噛み殺す

ああ もう
お昼だというのに……



   創作小説・詩
by utakatarennka | 2012-01-19 07:05 | 詩集 瑠璃色の翅

オフェーリア

a0216818_20324117.jpg


 【 オフェーリア 】

ナイフみたいな新月が
スカイの上で尖っていた

夜の帳は善も悪もなく
すべては欺瞞に充ちてくる

くしゃくしゃに丸めた紙切れ
書かれていた言葉は

『さよなら』

ただ一言の決別だった
嗚呼 黒猫が横切っていったら

口に咥えたハートが
ぽろりと落ちて

闇の天蓋ふたりを包み
そのまま 魚のように眠る

ひたひたと 水に浸かっていく
白いオフェーリアの夢をみた




   創作小説・詩
by utakatarennka | 2011-12-30 20:30 | 詩集 瑠璃色の翅

pulse

a0216818_1821539.jpg


 【 pulse 】

ひらひらと
群青の夜空に舞う
暗闇の蝶――蛾。
揺蕩うように 揺らめくように
滲んだ月に 白い影が踊る

「今宵の闇は深く
 あなたの声も聴こえない」

女は
蒼い月影のランプで手元を照らし
光るノートにコトバを打ち込もうとする
それは形容詞たちに
命を吹き込む作業だった

夢幻の辞書の捲れば
そこにはまだ知らない
真理があるはず

コトバは祈りではない

数多の波動 この身に受けて
パルス 脈拍 身体を巡る血液が
律動的に変化する フォルティッシモ


ちらちらと
誘蛾燈の灯りが煌めく
暗闇の蝶――蛾。
儚くも 激しくも
焔に翅を焼かれ 墜ちていく

「深層に投げ込まれた
 あなたの言葉が牙を剥く」

彼女は
星屑の鏡に己を映し
内なる宇宙と会話する
そこにはコトバにならなかった
インスパイアが漂っていた

深く瞑想すれば
きっと見えてくるはず
創作に終わりはない

新たな1頁を書きこもう

月の瞬き 群青の空を照らす
パルス 符号 進化する思想たち
ニュートリノは光より早く!




   創作小説・詩
by utakatarennka | 2011-11-08 18:02 | 詩集 瑠璃色の翅

メビウスの輪

a0216818_8414326.jpg
イラスト素材屋「もずねこ」様よりお借りしました。http://mozneko.boo.jp/sozaiframe01.html


 【 メビウスの輪 】

メビウスの輪 
始まりも 終わりもない
時はループして 無限となる

愛することも 生きることも
この世は 何もかも笑える
追っているのは 幻想にすぎない

しょせん 人は独り
そう 完璧に孤独だから
ニヒリストは 絶対に泣かない

メビウスの輪 
喜びもない 悲しみもない
時空の魔女 年齢は永遠なのさ



   創作小説・詩
by utakatarennka | 2011-11-07 09:48 | 詩集 瑠璃色の翅

溺れる魚

a0216818_871432.jpg


 【 溺れる魚 】

ベラドンナの毒が廻って
頭の中が痺れてきた
万華鏡くるくる回して
違う局面を探してみるけれど
見えるのは黒い★ばかり

ああ 自嘲的になっていく
わたしの鰭はうまく泳げない
愛という津波にのまれて
何度も 何度も 溺れた

愛を失うのは怖い
だから告白なんか聴きたくない

知らないままで 沈んでいく
暗い深海に沈んでいく
あなたという海に
沈んでいく

不様な人魚は嗤いながら
海の泡になって消えていく




   創作小説・詩
by utakatarennka | 2011-11-07 08:03 | 詩集 瑠璃色の翅