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カテゴリ:詩集 愛の言霊( 23 )

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フリー画像素材 Free Images 2.0 by:photosteve101 様よりお借りしました。http://free.gatag.net/



 【 音 】

男と別れた夜
ひとり寝の布団の中
音が聴こえる

肋骨の奥のほう
ピシッピシッと
何かが砕ける音がした

心の薄氷を踏む音か
未練の鱗を剥がす音か
遠ざかっていく男の靴音か

もういいんだ!
何も聴きたくない
考えたって仕方ない

取りあえず
男のメルアドを消す
そこから削っていくんだ

胸が疼いて
ピシッピシッと
私ばかりを責める

男と別れた夜
何度も寝返りを打って
朝の白むのを待つ



   創作小説・詩
by utakatarennka | 2015-01-15 11:30 | 詩集 愛の言霊

恋獄

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        フリー画像素材 Free Images 3.0 by:Vincent van der Pas様よりお借りしました。http://free-images.gatag.net/


 【 恋獄 】

あなたに逢えない寂しさに 心が崩れていく
瞳をきつく瞑り暗闇の中で あなたという光りを探す
どうしてあなたは わたしを置いて行ってしまったの?

あなたに逢いたい 逢いたい 逢いたい!
狂おしいほどに あなたを恋うこの苦しみは
紅蓮の炎となって この身を燃やしつくす

永遠の愛の妄執から 逃れられないのなら
いっそ この身を引き裂いて 狂気の呪印を刻み
あなたの名を叫びながら わたしは恋獄へ堕ちていく


           ※ 「恋獄」はハンゲームの背景アバターの名前からイメージしました。


   創作小説・詩
by utakatarennka | 2013-08-02 06:15 | 詩集 愛の言霊
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 【 ムーンライトイリュージョン 】

今宵の月は 星に霞んで見えませぬ
ムーンライトイリュージョン  月の光に幻惑されて
浮かんでは消える 愛しい人の面影よ

嗚呼 今宵こそは ほうき星の舟に乗って
天の川まで あなたを捜しに参ります
星影に隠れて 姿をみせぬ悪戯な人を

きっと その冷たい手を 捕まえてみせましょう
ムーンライトイリュージョン 月の光は幻想へ誘う
美しき月は魔物 わたしの心を惑わせる



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イラストは[fanpop!] 様よりお借りしました。http://www.fanpop.com/clubs/fairies/images/18837535/title/beautiful-fairy-wallpaper

   創作小説・詩
by utakatarennka | 2013-04-25 06:07 | 詩集 愛の言霊

螺旋階段

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      (写真はフリー画像素材 Free Images 1.0 by:Mazintosh - Fotogranada 様よりお借りしました。http://www.gatag.net/)


 【 螺旋階段 】

螺旋階段 転がりながら
あなたの影を追っていく
底なしの不安に 脚がすくむ

独り占め出来ない男は
わたしの心を蝕んでいく
あなたが優しいから
いっそう 悔しくて憎らしい

伝わらない想いがループ
優しいはずの男が
わたしの心を掻き毟る
あなたは気づいてくれない

螺旋階段 駆け降りる
あなたの影を追いかけて
恋という奈落へ堕ちていく




   創作小説・詩
by utakatarennka | 2013-02-10 05:58 | 詩集 愛の言霊

柘榴

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 【 柘榴 】

私に優しいあなたは 
私じゃなくても優しい
それが悔しくて 
唇を強く噛みしめる
ひとり占め出来ない男は 
心を蝕(むしば)む

胸が苦しいの 
肌が紅く染まっていく
女の身体の中で 
柘榴が紅く熟れる
あなたは好きな男から 
奪いたい男にかわる

醜い心の私に 
眼を覆いたくなる
紅い柘榴の実は 
女の子宮に似ている
口の中で噛めば 
なぜか血の味がする




   創作小説・詩
by utakatarennka | 2012-09-25 19:22 | 詩集 愛の言霊

カニバニズム

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無料フリー写真素材 足成  http://www.ashinari.com/2011/07/17-348493.php
 

                

 【 カニバニズム 】

愛という名のカニバニズム
この肉も骨も血も
すべてあなたに捧げましょう

張り巡らされた 透明の糸に
蝶々が絡め取られてしまった
白い翅を震わせ もがいても
ここからはもう逃れられない
 
あなたは冷酷な捕食者
わたしは憐れな生贄
胃袋の中で愛が昇華(しょうか)する
ああ 死は永遠のエクスタシー   

愛という名のカニバニズム
この肉も骨も血も
すべてあなたに捧げましょう
    

      

   創作小説・詩
by utakatarennka | 2012-05-23 06:24 | 詩集 愛の言霊

終着駅

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 【 終着駅 】

乗り継ぎの
電車を間違えて
ホームに ひとりぼっち

いくら待っても
電車を見送っても
あなたは乗っていない

『 先に行って、待っていてくれ 』

あなたの手紙
ポケットの中で 握りしめた
北風が啼いていた

コートの襟を立て 震えている
いつまでたっても
終着駅に辿りつけない




   創作小説・詩
by utakatarennka | 2012-04-01 08:42 | 詩集 愛の言霊

Love&Love

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 【 Love&Love 】

恋はトキメクし 愛は燃えあがる
恋は落ちるというし 愛は溺れるという
恋は病いだし 愛は執着だと思う

恋は形態であって 愛は本質だろう

一緒にみえて 実は違う二つの言葉
さて わたしはどっちの言葉で
あなたが 好きだったのかしら?



     【 愛する意味 】

    なぜ人は愛するのだろう?
    誰かを愛することで
    自分の存在理由を知り
    誰かに愛されることで
    自分の存在価値を見出す
    愛は人に生きる喜びを
    実感させてくれるから
    人は愛してやまないのだ



         【 寂しい 】

      〔寂しい〕 という 感情は 人によく間違いを起こさせる
         〔寂しい〕 から 人を好きになったり
      〔寂しい〕 とき 人に優しくされると 自分を好きだと勘違いしたり
         〔寂しい〕 という感情は まことに厄介である
      〔寂しさ〕 から 幾つかの恋が生まれ そして消えていく
         〔寂しい〕 とは 弱い心の 迷路なのかも知れない



【 愛してる という言葉 】

「愛してる」という言葉の
  虚しさに立ち止まる

「愛してる」という言葉の
   儚さに涙する

「愛してる」という言葉は
掴んでも掴んでも遠くへ逃げていく

   まるで蜃気楼



            【 熱情 】

          あなたを愛したことが
          間違いだというのなら
          そのナイフを
          わたしの胸に突き刺して
          流れる血よりも紅い
          この胸を見せて
               ・
               あ
               ・
               げ
               ・
               る
               ・
               ・
               ・



   創作小説・詩
by utakatarennka | 2012-02-20 15:05 | 詩集 愛の言霊

チョコレート

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はにかむように笑う 
あなたの瞳が少年みたいで 
わたしをドキリとさせる
そっと 触れるだけのキスをしたら
甘いチョコレートの味がした

自由なあなたは 
心にツバサを持っていて
今にも飛び立ちそうで 
わたしを不安にさせる

だから その手を捕まえて
わたしの乳房を 
あなたの頬にギュッと押しあてる
そのまま 動かなくなるまで
ギュッと ギュッと……

熱い鼓動で 
あなたを溶かしたい
チョコレートみたいに 

Love is Sweet

甘い 甘い恋は 
キライですか?


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   創作小説・詩
by utakatarennka | 2012-02-14 06:45 | 詩集 愛の言霊

山茶花

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早朝に
冷たい北風が吹き荒れて
庭の山茶花が散っていた
そこらじゅうに
真っ赤な花びらがてんてんと
血のように落ちている

家の鬼門には赤い色
魔除けに植えられた山茶花だった
色彩の少ない冬場には
あの紅色はあざやかで
確かに人目を惹いたのだ

たとえば
南天のように実だけなら
こんな不様な散り方はすまいと
女は足元に散る山茶花の 
紅い花びらに問うた

風に負けない強さが 山茶花にはなかった
だから遊ばれて こなごなに吹き飛んだ

散ってしまったら
惨めなものだと風が嗤う
終わった恋など押し花にすればいい
女は唇をぎゅっと噛んで踏みつけた
忘れてしまいたい面影と
優しかった男の声と
手の温もり

道に散った花びらを
捨てていった男に投げつける言葉で
踏んで 踏んで 踏み躙る!

胸に燻る『未練』という鬼が荒狂う

女の足の裏は血に染まる
人に語らぬ恋の苦しみを
山茶花だけが知っていた――




   創作小説・詩
by utakatarennka | 2012-02-13 07:37 | 詩集 愛の言霊