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カテゴリ:詩集 私の履歴書( 29 )

特別の日

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 【 特別な日 】

クリスマスが特別の日だったのは
ずーっと昔のこと
仲よしの友達が集まって
ゲームをしたりケーキを食べたり
わいわい盛り上がって楽しかった思い出

クリスマスが特別の日だったのは
わたしが娘だったころ
彼氏と過ごすイヴの夜
プレゼントを交換して身につければ
愛が永遠に続くと思っていた

クリスマスが特別の日だったのは
子どもが小さかったころ
朝起きて枕もとのプレゼントの山
うちにサンタさんがきたと喜ぶ子ども
お母さんサンタは満足だった

クリスマスが特別の日だったのは
今では過去のこと
年金暮らしに入った夫婦には
クリスマスの賑わいも
イルミネーションも関係ない

12月25日という日は
ツリーは箱にしまわれたまま
世間並みにケーキを食べたりして
淡々とやり過ごすだけ
普通の日でしかないのです



   創作小説・詩
by utakatarennka | 2015-12-24 11:36 | 2015年 詩作

犬の糞

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犬の糞防止の画像は楽天ウエブから検索してお借りしました



 【 犬の糞 】

朝、駐車場の前に
犬の糞が落ちていた
私は舌打ちをして
それをテッシュに包んで
ゴミ箱へ捨てた

二日後、駐車場の前に
また犬の糞が落ちていた
私は憤慨し殺虫剤を撒き散らし
水を入れたペットボトル
その場所に置いた

その日から、駐車場の前に
犬の糞は落ちていない
だが糞をした犬もその飼い主も
分からないままに……
糞をされた事実だけが残った


   そこで言いたい!
   飼い犬の糞の後始末もできないような
   そんな人間に犬を飼う資格があるのか? 
   ……と。




   創作小説・詩
by utakatarennka | 2015-11-14 11:00 | 2015年 詩作

秋 三詩

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曼珠沙華の画像は楽天検索からお借りしました。



 『夕暮れ』

寂しいと呟けば
誰かが
肩を抱いてくれそうな
そんな
秋の夕暮れに


 『曼珠沙華』

野辺の道に咲く
真っ赤な曼珠沙華が
やけに扇情的で
まるで娼婦のようだ
根っこには
男を痺れさせる
毒があるらしい
悪女の誘惑
曼珠沙華の緋色


 『新米』

近所の人に
精米したての新米をいただいた
さっそくお米を研ぐ
新米だから水加減は少なめに
炊飯器の前で炊きあがるのを待つ

白くて艶々したご飯ができた
ああこれが銀シャリってやつか
どこか神々しい輝きだ
私の胃袋もわくわくしている

玉子かけご飯にしようか
味付け海苔で巻いて食べようか
いえいえ秋の恵み新米は
手を加えず食べるのが一番
いただきまーす



   創作小説・詩
by utakatarennka | 2015-10-12 10:12 | 2015年 詩作

スーパームーン

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画像は楽天ウエブから検索してお借りしました



 【 スーパームーン 】

悔しさで
いっぱい いっぱい 膨らんで

「チクショウ―――!!」


スーパームーンに吠える



   創作小説・詩
by utakatarennka | 2015-09-29 11:51 | 2015年 詩作

青むし

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青虫の画像は楽天で検索してお借りしました



 【 青むし 】

一匹の青むしが
道路を横断している
ゆっくりと
ゆっくりと
(小さな青虫だから)
這っていく

きっと
道路を渡りきってしまう前に
あの青むしは
車に轢かれてしまうだろう

それでも
アスファルトの上を
ゆっくりと
ゆっくりと
(何ら躊躇なく)
這っていく

渡り切った先に
いったい何があるのか
そこへ辿りつくには
あまりに危険だというのに

一匹の青むしが
ひたすら道路を進む
ゆっくりと
ゆっくりと
(未知の世界へ)
這っていく


   創作小説・詩
by utakatarennka | 2015-09-25 13:35 | 2015年 詩作

憂鬱 三詩

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クールでオシャレなデスクトップ壁紙画像集♪ 様からお借りしました。http://matome.naver.jp/odai/2127640037409604501



『空虚』

何もしたくない日
ただ息を吸う

溢れそうな時間の水槽で

死んだ魚のように
空虚に浮かんでいる


『伝染』

あなたの憂鬱で        
わたしを憂鬱に
させないで!


『スイッチ』

善い顔と
悪い顔と
使い別けていたら
両方とも心の
スイッチが
壊れてしまった


   創作小説・詩
by utakatarennka | 2015-09-09 11:58 | 2015年 詩作

基準 三詩

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写真は[ガーリー・おしゃれな壁紙に使える画像集 ファッション・コスメ編)♪] 様よりお借りしました。
http://matome.naver.jp/odai/2127423633480175601



『物差し』

幸せとか、不幸とか
いったい誰の
基準で決めるのですか

その基準となる物差しを
いったい誰が
持っているのでしょうか

あなたですか
神さまですか?


『平行線』

君が唱える正しさと
私が考える正しさは

どこまでいっても平行線
交わらない思考と思想

たぶん 正解は
ひとつではないのだろう


『美人』

女は美人に生まれたら
貴族の称号を
与えられたと同じ
まさに特権階級なのだ

賛美の言葉や
貢物の数々で
男たちを下僕にして
我が世の春を謳歌する

同性に嫉妬されても
不敵な笑みを浮かべて
世の中 美人=正義
この図式がまかり通っている

だが私の知る限り(あくまで)
美人はあんがい
幸せになっていない
どこで人生間違えたのか

汚いボロアパートが
昔は美人だった女たちの
墓場になっているから
不思議だったりする


追記

ただ、
庭の花がきれいに咲いてる家は
それだけで
幸福そうにみえるね


   創作小説・詩
by utakatarennka | 2015-08-28 21:56 | 2015年 詩作

熱帯魚

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イラストは創造的想像力熱帯魚 壁紙 - 1920x1080 様からお借りしました。
http://ja.best-wallpaper.net/Creative-imagination-tropical-fish_1920x1080.html



 【 熱帯魚 】

ある日 
水槽の中で泳ぐ
熱帯魚が
テレビに映った 
青い南の海をみた

こんな狭い
水槽の中では
すいすい泳げない
テレビに映った
広い海に憧れて

ここから
逃げ出そうと
ジャンプしたら
水槽の外へ
飛び出してしまった

飼い主は
床で死んでいた
熱帯魚を拾い上げて
水葬だといって
トイレの水で流した

下水から
広い海へ還った
熱帯魚の魂は
青い南の海を目指して
すいすい泳ぐのだ


   創作小説・詩
by utakatarennka | 2015-08-20 11:12 | 2015年 詩作

自虐 三詩

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かき氷の写真はヤフーで検索してお借りしました。



『自嘲』

近所の人に
奥さんは働き者ね
と言われる
度に、
自嘲してしまう


『空っぽ』

みんなに
愛想ふりまき
元気ふりまき
空っぽになっていく
自分という
ハリボテ人間


『悲観的』

夫は病気だし
財産も貯金もない
将来貰える年金は少ない
家も古くなってきた

私が働かないと
誰が働くの?

睡眠時間を削って
早朝から仕事をしているが
毎日必ず 死にたいと
心の中で呟いている


   創作小説・詩
by utakatarennka | 2015-08-07 11:20 | 2015年 詩作

いっちょまえに

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娘が愛用する自転車です、足はうちの娘だよ



 【 いっちょまえに 】

いっちょまえに
子(娘)が親(母)に意見(もんく)をいう
いっちょまえに
子の方が稼ぎが多くなってきた――

一緒に道を歩いていたら
いきなり娘に腕を掴まれた
「なにするん?」
背後から自転車が猛スピードで走り抜けた
「ボーと歩いてたら、危ないやんか!」
娘に叱られた
どっちが親か子か分からない

スマホの操作も娘に教えて貰ったし
最近のトレンドは娘の方がずっと詳しい
体力も身長もぜんぶ抜かれた

子が親を越えていくことは
嬉しいことであり
寂しいことでもある

いつか 
私が子どもに戻った時には
いっちょまえに
なんて
偉そうな口は利きません
見捨てないで……
と、娘に縋っていきますから

そん時は よろしく♪



創作小説・詩
by utakatarennka | 2015-07-18 12:55 | 2015年 詩作