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泡沫恋歌のブログと作品倉庫     

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   Action.25【 双六 (すごろく) 】

 結婚というゴールを目指した、双六の駒はいつまで経っても進まない。

 大学時代から交際している恋人と足掛け十年にもなる。プロポーズの言葉を待っているのに彼の方から『結婚しよう』とは言ってくれない。
 もうすぐ私の誕生日、二十九歳と十一ヶ月と二十九日……後、二日で三十歳になる。
 時々デートして、一緒に食事して、週末には肌を温め合う関係を長く続けてきた。
お互い縛りあわない自由な恋愛だったが、私はアラサーだし、すでに女の旬を過ぎている。
 早く結婚して子どもだって生みたいのに、彼ときたら自分の趣味が優先して、釣り、サーフィン、冬になればスキーで結婚資金を貯める気なんてさらさらない。
 ――これ以上は絶対に待てない。このままでは未婚のおばさんになってしまう。
 優柔不断な恋人と別れて、新しい恋を見つけるのだ。彼のことは嫌いじゃないけど……進展がない、未練を断ち切って駒を進めよう。

 ――時間切れの恋に終止符を打つ!

 大事な話がありますと彼にメールを送った。
 待ち合わせのカフェで私から話を切り出した。突然別れると言ったら、鳩が豆鉄砲くらったような顔になったが、さらに薬指の指輪を見せて――。
「私、婚約したの」
 と嘘を吐いた。
「俺と……二股かけてたの?」
 指輪を凝視したまま、震える声で訊いた。
「出会って、すぐにビビンときたの。運命の赤い糸なのよ」
「おまえとは長く付き合っていたのに……幸せにしてやれなくて、すまない」
 そう言って頭を垂れた。
 ……今さら何よ。いつまで経っても煮え切れない男のくせして……別れを女から言わせるなんて最低だよ。
「ううん。いっぱい思い出もあるし、楽しかったよ」
「――そうか、その人と幸せにな」
 そういうと、彼は席を立って出ていった。
 終わった――案外あっさりと、長かった春が、こんな簡単に終わっちゃうなんて……ああ、脱力感でいっぱいだ。
 十年も付き合った人だもの、気が合う友だちみたいな恋人だった。
 そう、願わくば、一緒になりたかったけれど、そんな気持ち彼にはなかったみたい。結局、都合のいい女だったんだアタシ――。
 結婚すると見栄を張った以上、彼のいる日本には居られない。
 大学時代の親友がオーストラリアで現地の人と結婚して、オパールの土産物店をやっている。そこで働きながら語学の勉強しようかと思う。向うで出会いがあるかも知れないし、ダメなら日本に帰ってから真面目に婚活しよう。
 雑貨店で買った偽物の婚約指輪を灰皿に捨てて、私は新たな一歩を踏み出した。

 ――吉と出るか、凶と出るか、サイコロを振った!

 キャスター付きの大型スーツケース、肩かけのボストンバック、腰にはポケッシュを巻いた私が駅に向って全力疾走する。
 こんな大事な日に寝坊するなんて最悪! 
 昨夜、思い出の品物を整理していたら朝までかかった。迂闊にもアラームを消して二度寝してしまった。タクシーを使って渋滞にでも巻き込まれたりしたら大変なことになる。
 とにかく駅まで走れ、飛行機の搭乗時刻ギリギリなのだ。時間切れになる前に急げ!
 その時だった、白いワゴン車が目の前で停まった。

「お嬢さん! お急ぎなら乗ってかない」
「ああ! あなたは?」
 車から出てきた男は、私からスーツケースとボストンバックを奪うと後ろの座席に積んだ。
「さあ、乗って!」
「は、はい!」 
「行き先は空港ですね?」
「うん。えっ、なんで空港って知ってるの?」
 その疑問に、運転しながらニヤリと笑った。
「オーストラリアに、俺も行くからさ」
「ええっ! 嘘?」
 どうして? 別れた彼氏もオーストラリアにいくんだろう?
「――俺さ、あの日、先に店を出ていったけど、もう一度、おまえを説得できないかと戻ってきたんだ。そしたら灰皿に指輪が捨てられていた。よく見たらオモチャだったし……これは芝居じゃないかと、ピンときた!」
「そ、そ、そんなことないです」
 ヤバイ! すっかり見抜かれてる。
「それで、おまえの友達に聞き回ったら、婚約なんて知らないと皆が口を揃えていうし、オーストラリアの友達から、おまえがこっちに来るって聞いたから、俺も会社休んで一緒に行く」
「もお~自分の道を進もうとしているのに邪魔しないでよ」
 私が怒ると、彼はポケットから何かを取り出した。
「今さら遅いかも知れないけれど……これ、受け取ってくれないか?」
 古びた包装紙に包まれた小箱の中で、小さなダイヤが光っていた。
「その指輪、実は五年前に買っていたんだ。照れくさくて……ずっと渡せずにいた。結婚資金もちゃんと積立してる」
 本物の婚約指輪、薬指に嵌めてみたらピッタリだった。
「もう手配してあるんだ。ふたりの結婚式をオーストラリアで挙げよう」
「プロポーズもないまま、いきなり結婚式ですか?」
 十年間動かなかった双六の駒が、一気に『上がり』になった。
「急すぎるかな?」
「ううん。ずっとその言葉を待っていたから」
「よっしゃ! じゃあ急ごう」

 白いワゴンは空港へ向けて直走る。――時間切れになる前に、二人の愛も搭乗します。




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   創作小説・詩
by utakatarennka | 2016-08-31 14:06 | 掌編小説集
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   Action.24【 深大寺 】

 私は五十の手習いでパソコン教室に通い始めた。
 少し扱い慣れた頃、インストラクターの勧めでFakebookにアカウントを作り、生まれて初めてインターネットを体感した。
 最初はネットに対する警戒心もあったが、プロフィールに写真や出身地、卒業した学校などを記載したら、いろんな人たちと交流することができた。
 短大時代の友人ともFakebookで再会した。
 私からメールを送信してチャットで話をしたら、お互いに旧知の間柄だと分かり電話で連絡を取り合うようになった。一人は千葉在住の主婦で、もう一人は東京の介護士だった。
 ネットとは便利なものだ、三十年以上音信不通だった人とも、こうして再会できるのだから――。

 今は地方に住んでいるが短大時代は東京だった。
 一度だけでも東京で暮らしたいという私の強い要望に、両親が渋々承諾してくれて、調布の伯母の家に寄宿しながら短大に通っていた。
 その頃の私は夢見る文学少女で、他の大学の文学サークルにも参加していた。
 そこで知り合ったのがN大生で小説家志望の草壁行人(くさかべ ゆきと)さんだった。髪を鬱陶しそうに掻きあげるポーズがかっこいい! バリトンの声が素敵! 小難しい顔で文学論を闘わせる姿が凛々しい! 私の憧れの男性でした。
 なんと! その草壁さんをFakebookで発見したのです。
 ランダムの『友達リクエスト』に名前が出ていて、職業は小説家だったし、プロフィールの写真は年齢を経て渋くなった彼でした。

 主人の許可を得て、短大時代の友人たちと会うため上京することになった。
 新宿のレストランで彼女たちと食事、ホテルに一泊してガールズトークで盛り上がり、翌日は渋谷で解散したが、実は私には秘密のスケジュールがあります。
 Fakebookで草壁さんと会う約束をしていたのです。
 憧れの人に会えると思うと胸がドキドキします。もちろん主人には内緒、この日のためにダイエットをして、細身に見える服をデパートで買って、全身コース一万五千円のエステにも通ったのだ。
 待ち合わせ場所は、昔一度だけ草壁さんと行ったことがある深大寺です。
 三十年前、卒業したら郷里に帰る私のために、友人が草壁さんとデートをセッテングしてくれたのに、お互い初心で何もないままお蕎麦を食べて別れた場所でした。
 その後、地元に帰った私は信用金庫に三年勤め、友人の紹介で郵便局で働く主人と結婚して、専業主婦二児の母になった。今こそ、平々凡々な人生にリベンジしたい!

 JR吉祥寺駅から深大寺行きのバスに乗る。本堂の前で待ち合わせだが、二十分過ぎても草壁さんが来ない。
 私の目の前で、ペンキの剥げた小汚い自転車が停まった。
「いや~遅れてスミマセン。私、草壁です」
 痩せた貧相なおっさんが挨拶した。
「えっ! あなたが草壁さん?」
 Fakebookのプロフィールの写真と全然違う。
 つむじのあたりがだいぶ薄くなってし……もしかして、あの写真はずいぶん昔に撮影したものかしら?
「深大寺に自宅から自転車で三十分くらいで来れます」
 そう言いながら、タオルで汗を拭っている草壁さんは昔とイメージが違い過ぎる。
「丁度、昼飯時だし深大寺そばでも食べましょう」
 挨拶も早々に、二人で門前にある蕎麦屋に入った。
「ざるそば二つ! ひとつ大盛りで!」
 メニューも見ないで勝手に決められた。
 昔、深大寺で蕎麦を食べた時には「君はどれにする?」と東京弁でかっこよく訊ねてくれた記憶があったのに……。
 蕎麦が運ばれるまでの間、しばし昔話をする。
「あの時は手のひとつでも握りたかったけど、あんたが儚げで手が出せなかった」
 私も手を握って欲しかったけれど、草壁さんが素敵すぎて何も言えなかった。昔の若者は純情だったもの。
『儚げ』そんな言葉は今の私には見当たらない。10キロのお米も易々と持ち上げる逞しい二の腕になった。家事と育児でついたこの体力が主婦の自慢です。
「私ね、二回結婚したけど、今は独身ですよ。気楽でいいさ~」
 どんな人生を辿ったのか知らないが、今の草壁さんにはあの文学青年の面影はどこにもない。

 そこへ蕎麦が運ばれてきた。
 大盛りのざるを自分の側に引き寄せると、ズルズルと大きな音を立ててすする。箸が止まってる時はペラペラとよく喋る。
 すする、喋る、すする、喋る、すする、喋る、喧しい男だ! 
 蕎麦湯をお茶代わりにガブガブ飲んで、そして最後にゲップをした。
 おやじ丸出し!
「ところでご主人は何してる人?」
「郵便局に勤めてますが……」
「それなら年金が多いでしょう。私なんか定職に就かなかったので年金ゼロ、老後は野垂れ死にですよ。あははっ」
 年金ゼロとか……この人どんだけ生活破たん者なの? 
 夢を追ってこうなったのかしら? 自分とはずいぶんかけ離れた生活をしているなあーと思った。
 もしも、草壁さんと結婚していたら、私もこんな破天荒な生き方をするのだろうか? 
 そんなことを考えていたら、草壁さんが、おもむろに紙袋から一冊の本を取り出した。
「この本、自費出版したんです。一冊千円でいいので買ってください」
 呆れた! 昔の知り合いに本を売りつけるなんて……。

「じゃこれで、私これからバイトです」
 忙しく草壁さんはママチャリで去っていった。
 結局、自費出版の本を三冊買わされ、おまけに財布を忘れたというので蕎麦の代金まで私が払った。
 三十年間想い続けた人なのに……たった三十分で幻滅した。
 嗚呼、夢破れ! のびた蕎麦なんか食べるんじゃなかった!




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   創作小説・詩
by utakatarennka | 2016-08-30 13:54 | 掌編小説集
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   Action.23 【 夜行バス 】

 夜行バスなんかに乗るんじゃなかった!
 車内の消灯時間を過ぎても、後ろの座席の女性三人グループがお喋りを止めない。お菓子を食べる音や、時々聴こえてくる忍び笑いが耳について眠れない。それでもウトウトし始めたら、サービスエリアに停車する度にまた目が覚める。
 初めて夜行バスに乗ったけれど、運賃の安さで選んだわけじゃない。
 前日に夜行バスに乗って、目が覚めたら東京ディズニーランドに着いてるという、寝てる間の移動が気に入って決めたのだが……ああー、今さら後悔しても、もう遅い!
 移動する狭い空間の中で、見知らぬ人たちと一緒に過ごすのは、私にとってストレスだった。

 私の隣の若い男は、座席をリクライニングさせて毛布を顔までかけて、気持ち良さそうに寝息を立てている。バス旅行に慣れてるというか……こういう無神経さは見習いたいものだ。
 夜行バス、真っ暗な窓の外は高速道路に疾走する車が見えるだけ、夜明けにはまだまだ時間はあるというのに……暗い車内で寝ることもできず、私は途方に暮れている。

 今までディズニーランドへ行かなかったのは、一緒に行ってくれる人がいなかったせい――。

 三年間闘病生活を送っていた母を昨年亡くした。
 母と娘のふたり暮らしで父はすでに故人である。当時、私にはゴールイン間際の恋人がいたのだが、母の看病に明け暮れている内に疎遠になってしまい、気がつけば彼は別の女性と結婚していた。
 婚期がどんどん遠退いていく……私は今年で三十五歳になった。
 経済的には両親が残してくれた遺産があるので生活には困っていない。それでも家に独りぼっちで居るは寂しいので働きに出ている。近所の歯科医院の受付の仕事を見つけた。一日五時間だけ、気晴らしになるので丁度いい。
 ある日、若い歯科衛生士の女の子たちが東京ディズニーランドの話で盛り上がっていた。「アトラクションは何が好き?」ふいに訊かれた。誰でもTDLくらい行ってるだろうという前提のもとでの質問だった。――私はTDLには一度も行ったことがない。
 返答に窮して笑って誤魔化したが……この歳でTDLに行ったことがないというのは、非常に恥かしいことなのだと思い知った。
 ネットで検索したら、夜行バスで行くTDL二泊三日のツアーがあったので申し込んでみた、もちろんお一人様のツアーである。

 運転手が急ブレーキをかけたせいで、バスが大きく揺れた。
 隣の男が胸の上に乗せていたスマホが落ちて、私の足元に転がってきたので、それを拾って元の場所に戻したら「ありがとう」と男の声がした。
 てっきり眠っているとばかり思っていたが、彼は起きていたようだ。
 毛布から覗いた顔は男のくせにクルリと丸い目、伸びはじめた無精ヒゲがちょっと母性本能をくすぐる。気弱な表情で笑うと、何処となくダメ男のオーラが漂う、そんなタイプだった。
「このバスの運転手は乱暴な運転だな」
「そうなんですか? 私は夜行バスは初めてだから……」
「上手い運転手だとあまり揺れない、下手な運転手だとぜんぜん寝れない」
 さっきまで、すやすや寝てたくせにと言いたいところだった。

 朝になって目的地のTDLに到着した。
 勝手が分からずゲートの前をうろうろしていたら、隣の男が自分はひとりなので一緒に回らないかと声をかけてきた。そうして貰えると助かるとふたりでTDLと、翌日にはディズニーシーを回った。
 ジャングルクルーズは楽しかったし、スペース・マウンテンは結構怖かった、アリスのティーパーティにもふたりで乗った。まさか旅先で知り合った彼氏でもない男性とTDLで遊ぶなんて不思議な気分だった。
「俺さ、彼女とケンカして家を追い出されちゃったんだ」
「あらっ、そんな状況でよくTDLで遊んでいられるわね」
「落ち込んでても仕方ないし、気分転換にTDLにきてみたんだ」
「だけど……早く帰って、彼女に謝った方がいいわよ」
「いいや、もう彼女に未練なんかないさ。けど住むところには困ってる」
 男の話によると、仕事は元コックだったらしい。今は無職だが、来月から働き口は決まってるという。彼女に新しい彼氏ができたので、自分から別れたというのだ。――まあ、どこまで本当かは分からないが、何となくこの男が気に入ったことは確かだ。
「あんた、働く気ある?」
「へ?」
「うちの自宅警備員に雇ってあげるよ」
「はぁ~?」
「ひとり暮らしだし、空いた部屋ならあるわよ」
「ホント? そりゃあ助かる!」
 旅は思わぬ出会いが待っている。――そして旅は人を大胆にさせる。
「ねえ、帰りは新幹線にしようよ。途中、伊勢志摩で下車して伊勢海老と松阪牛を食べて帰らない」
「うわ~っ! そいつは豪勢だな!」
「一緒に食べようよ」

 そして旅は、新しいレールに乗り換えるチャンスなのだ。
 私は夜行バスの旅で、男をひとり拾った!




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   創作小説・詩
by utakatarennka | 2016-08-29 15:19 | 掌編小説集

萌える猫 画像 35

萌える猫 画像 35

TwitterやFacebookや2ちゃんなどから、
可愛い猫画像をコレクションしました。


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by utakatarennka | 2016-08-28 14:32 | 猫画像(コレクション)
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by utakatarennka | 2016-08-27 13:52 | 私小説

中華料理 麒麟閣

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先日、仕事仲間の主婦たちと東香里にある
『中華料理 麒麟閣』で、ランチをしてきました。

このお店は、関西に多い王将やバーミアンに比べて、
ちょっと高級な感じの中華料理のお店です。

でもランチは900円と結構安かった!
4つのコース、北京定食、広東定食、上海定食、四川定食から選べます。

写真は酢豚・海老天春巻きの上海定食です。
四川定食は海老のチリソース・若鶏の唐揚げと春巻きでした。


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店の中は中国っぽい雰囲気でした


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しこれが上海定食の全容です。


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具のボリュームとか王将の餃子に似てるけど、もう少しあっさりしてる


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絶品といわれる麒麟閣の杏仁豆腐です


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マンゴープリンもかなり美味しいよ


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『中華料理 麒麟閣』はデザートも美味しい!

落ち着いた雰囲気でお食事したいなら、ここがお薦めです。


中国料理 麒麟閣 東香里店
中国料理 麒麟閣 東香里店
ジャンル:完全個室 本格中華
アクセス:京阪本線香里園駅 徒歩25分
住所:〒573-0073 大阪府枚方市高田1-5-21(地図
姉妹店:中国料理 麒麟閣 寝屋川店 | 中国料理 麒麟閣 枚方店
周辺のお店のプラン予約:
村さ来 新石切駅前店のプラン一覧
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周辺のお店:ぐるなびぐるなび 枚方・交野×中華料理
情報掲載日:2016年8月26日


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by utakatarennka | 2016-08-26 08:45 | 食べ歩き・グルメ
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   Action.22 【 秘密にしてね 】

「秘密にしてね」という会話ほど、守秘義務の伴わない事案はない。
 女同士の会話で「秘密だけど……」と、これを使うと、あっという間に秘密は周知の件となる。冒頭に『秘密』を付ければ、「速やかにみんなに回せ!」と同じ意味になるから不思議だ。

 商事会社に勤める、浅井智世は勤続二十年のベテランOL、総務部主任の彼女はテキパキと仕事が早いという評判である。智世は社内にアンテナを張り巡らせて、職場の噂話や内緒話をダンボのように耳をそばだて聴いていた。
 他人の弱みを握れば、いざという時に役に立つ――。
 だけど若いOLたちに陰で『お局』と呼ばれて、仕事の以外で智世と会話をする者は誰もいない。
 アラフォーの彼女は結婚を諦めて、将来の夢は海外移住することだった。五十までにお金を貯めて会社を辞めたいと毎日ケチケチ生活を送っている。
 だから会社の備品をくすねていた。コピー用紙、インクリボン、筆記用具、お茶やコーヒー、トイレットペーパーまで、主任の立場を利用して在庫数を誤魔化す。おまけに取引先がくれた贈答品まで、こっそりと家に持ち帰っていた。
 だが、一度だけヘマしたことがある。社内に誰もいないと思って紙袋に備品を詰めて持ち出そうとする所を、忘れ物して取りに帰ってきたOLに見られてしまったのだ。
「今、見たこと秘密にしなさい」
「……秘密ですか?」
「そう、誰にも言っちゃダメよ。分かった!」
 智世は怖い顔で睨みつけた。まだ新人のOLは脅えた顔でコクリと頷いた。
 二十年も勤続しているのに、わずかな備品くらい貰って何が悪いと罪悪感もなかった。

 友人のいない智世は、時々一人でカラオケへ行く。
 自前の弁当とお茶を持ち込み、一番安い料金で歌いたい放題にする。若い頃に流行ったアイドルソングを大声で歌ってストレス発散した後、深夜の繁華街をうろついていたら、知っている人物を目撃した。
 安西早苗、上司の安西課長夫人である。
 若い男と腕を組んで歩いていた。サングラスと帽子を被って変装したつもりだろうが、間違いない――あれは早苗だ。
 気づかれないように二人の後をつけたら、ラブホのネオンの中に消えていった。
 ホテルの前でずっと見張っていると中から早苗が出てきた。イチャイチャしている二人の姿を携帯カメラで撮った。
 
 智世と早苗はかつて同期入社で親しい間柄だった。
 その頃、先輩社員だった安西という男に二人して熱を上げた。敏腕な彼は将来出世するだろうと皆に目されている人物だ。
 新人から仕事ができる智世と、物覚えが悪く仕事もいい加減な早苗だが、美人で愛嬌があるので男性社員には人気があった。――結局、男は有能な女より、無能でも可愛い女を選ぶものだ。
 早苗は安西と結婚して、今は課長夫人になった。
 ある時、出張の航空券を届けるために課長の家に寄ったら、上司の妻という顔で早苗に偉そうにされた事を智世は根に持っていた。
 出張中の夫の目を盗んで、浮気なんて絶対に許さないから!

 翌日、早苗の家に押しかけてホテルの前で撮った写真を見せた。
「お願い! 主人には秘密にして……」
 泣きそうな顔で懇願された。
「いいわよ。秘密にして欲しいのなら、それ相当のものを貰わないとね」
 智世はニヤリと笑った。――その日から、二人の立場が逆転した。
 課長夫人を呼び出し、高級レストランで食事をして、デパートで買い物をする。お金は早苗が全部払う、最後にお小遣いといって五万円から十万円の現金を要求した。そんな関係が三、四ヶ月続いたら、専業主婦の早苗は「これ以上は無理だ」と泣き出した。
「これで最後にしてあげるから、二百万用意して!」と迫った。

 残業していた智世に、安西課長から会議室に来てくれと電話があった。
「課長、何の用ですか?」
 不貞腐れた顔で訊くと、
「ちょっと、これを見てくれたまえ」
 と、会議室のテレビに映像を流した。
 それは備品を紙袋に詰めて会社から持ち去る智世の一部始終を撮影したものだった。
「これは……」
 絶句した。
「浅井さんが会社の備品を持ち出していることを、僕が知らないと思ってたか。以前、君の犯行を見たOLが僕の所へ相談にきたよ」
 秘密にしなさいと言ったのに、あの子が課長にバラしたなんて……悔しさで下唇を噛む。
「それだけじゃない。取引先がくれた贈答品まで持って帰っていたね。君のやったことは窃盗と横領。会社に知れたら退職金なしの首だ!」
 その言葉に智世は震えあがった。まさか妻の浮気は知らないだろうと、そのことを暴露したら、
「浮気をネタに脅迫されているのは早苗から聞いた。浮気くらいで離婚はしないさ。離婚は出世に一番響くから……妻から巻き上げられた金を全部返すんだ!」
「……返しますから、どうか会社には秘密にしてください」
「分かった。君は有能なので僕のために働いて貰おう。現部長を陥すため秘密を探ってくれ。いいね」
「はい……」
 秘密を握られて観念した智世は、課長の要求に黙って頷くしかなかった。




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   創作小説・詩
by utakatarennka | 2016-08-25 13:24 | 掌編小説集
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by utakatarennka | 2016-08-24 12:07 | 私小説
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   Action.21 【 事故物件 】

 ビル管理の会社を始めて、三十年経つ。女一人で宅建の資格だけを頼りにやってきた商売だが、バブルの頃にはそこそこ儲かった。
 郊外にマンションを買い、外車を乗り回し、結婚はしなかった、当然子供もいない。
 独り身の気楽さは有るが、やはり年齢と共にひしひしと孤独を感じることもある。一昨年、十八年飼っていた愛猫に死なれた時には……心にぽっかりと穴が開いてしまった。私にとって身内と呼べる家族はその猫だけだった。
 それ以降、郊外のマンションには帰らず、事務所に使っているビルの一室で寝泊まりするようになった。洗濯以外の理由で自宅に帰る用事もない、帰っても独りだから……。

 ある日、警察から電話がかかった。
 私が管理するビルの一室で、ミイラ化した遺体が発見されたが、親族がいないので遺体の身元確認をして貰えないかという内容だった。もし嫌なら無理にとは言わないと――最後に付け加えられた。
 たとえ、死体だろうが管理を任されたビルの住人なら、プロとしての責任から身元確認をしますと答えたら、気丈ですねと感心された。
 電話を切った後、警察が告げた名前のファイルを調べた。
 これだ。『足立和代・47歳・無職』、二年前の春に今のビルに入居したようだ。私は目を瞑り当時の記憶を辿る。

 知り合いの不動産業者から、事務所に使える物件はないかと問い合わせがきた。
 丁度、横浜駅から徒歩30分くらいの場所に、1LDKのビルがあると答えた。5階建ての小じんまりした築25年の古いビルだが、入居者は事務所や倉庫代わりに使っていて、人は住んでいない。20畳のLDKと6畳の個室が付いていて、ここで寝泊まりも可能だ。
 足立和代とは、不動産契約をする際に一度だけ会ったことがある。痩せて顔色の悪い、もの静かなタイプの女性だった、年齢よりも老けて見えた。
 輸入雑貨のお店を始める予定だから、店舗に使える部屋を探しているというので、私が運転する車で物件を見に行った。
 5階の角部屋で去年内装工事をしたばかり状態は良い。二人で部屋に入って物件の説明をしたが、足立和代はひと目で気に入ったらしく、賃貸契約を即決した。
 その時、ひとつだけ訊かれた「隣の部屋はどんな住人ですか?」と、それに対して「隣は古美術のお店の倉庫ですよ」と答えた。その返答に満足したように「それなら静かでいいわ」と薄く笑った顔が印象的だった。

 警察で遺体の身元確認をしたが、干乾びてミイラになった人間の特徴など分からない。死因は病死らしく、去年の冬頃に亡くなっていたようだ。一年以上も誰にも発見されず、部屋の中で死んでいたのかと思うと背筋がぞっとする。
 寝たきり老人でもないのに孤独死なんて憐れな最期だ――。
 その後、亡くなった部屋の現場検証にも立ち会うことになったが、死んでいた場所はリビングの真ん中で、倒れていた場所にどす黒い人型のシミが残っていた。それと鼻が曲がりそうな悪臭が……この部屋は事故物件だから、もう人には貸せない。
 自分が管理するビルから『事故物件』を出したことがショックだった。

 家賃は足立和代の銀行口座から毎月自動引き落としされていた。そのせいで死亡していることが分からなかった。角部屋なので、隣に部屋があるだけ、そこは古美術商の倉庫で滅多と人がこないし、あの強烈な異臭に誰も気づかなかったようだ。
 いろんな要素が絡み合い一年以上も死体は放置されていたが、発見したのはビルの塗装業者で、ベランダの塗り替え工事をしますと何度も連絡したが、一向に返事がないので隣室のベランダから侵入して、中を覗いたら人が倒れているのが見え、警察に通報したのだ。
 現場検証の時に、暮らしていた部屋を見たが森閑として生活感がない。必要最小限度の物しか置かれていなかった。警察の話だと、足立和代は生涯独身で身近な親戚や友人もいない。元々資産家の一人娘で、三年前に母親を亡くし、住んでいた屋敷を処分して今の住所に転居したが、心臓病を患い引き籠って暮らしていたようだ。
 足立和代の足跡を辿る時、なぜか自分自身とオーバーラップしてしまう。
 彼女は他者との関わりを拒否していた。それは隣人だけではなく、すべてのものからだった。関わりを持たない自由さで、深淵の孤独へと落ち込んでいった。
 ――あの部屋は、足立和代が選んだ棺だったのかもしれない。

 突然、隣室からけたたましい音楽と女たちの騒ぎ声が聴こえてきた。
 最近流行りのルームシェアという、女子大生が二、三人で共同生活しているようだが、パーティでもやってるのか夜中でも喧しい。私が住んでるビルも管理しているので、あんまり騒ぐようなら、彼女たちを追い出す権限がこっちにはある。
 キャーキャー騒ぐ声が止まない! 苛立って、隣室の壁をドンと蹴った。一瞬、静かになった。
 大丈夫、どんな形であれ――私はちゃんと社会と関わっている。




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   創作小説・詩
by utakatarennka | 2016-08-23 10:52 | 掌編小説集

大起水産・回転寿司

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京都伏見、国道1号線沿いに『大起水産・回転寿司』の大きな店舗ができたので、
寿司好きな旦那と車で食べに行きました。

回転すしといっても、かっぱやスシローよりも高級感あり、
機械ではなく、ちゃんと寿司職人が握ってくれるお寿司なのです。

大起水産というお魚屋さんが、自社の漁船を持っているらしいので、
獲れたての新鮮な魚を寿司にして食べさせてくれます。

特にマグロは絶品ですよd(・∀<)ナイスッ*。☆。”

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活気のある店内はお寿司屋さんって感じです


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注文すると、カウンターの中の寿司職人さんが握ってくれます


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新鮮で旨い! 中トロの握り寿司


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ほっぺが落ちそうなトロ鉄火でした


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『大起水産・回転寿司』は、本当に美味しいお寿司でした。
そして同じ敷地内に『街のみなと』という魚や海産物、寿司などを売ってるお店舗があります。 


回転すしも、お客のニーズに合わせて進化しているんですねd(⌒ー⌒) グッ!!




↓ 大起水産・回転寿司 京都伏見店は新し過ぎてぐるなびに載ってない。

大起水産 回転寿司 なんばCITY店
大起水産 回転寿司 なんばCITY店
ジャンル:回転寿司
アクセス:南海電鉄本線難波駅 徒歩1分
住所:〒542-0076 大阪府大阪市中央区難波5-1-60 なんばCITY南館1F(地図
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情報掲載日:2016年8月22日


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by utakatarennka | 2016-08-22 14:22 | 食べ歩き・グルメ