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by utakatarennka | 2013-11-30 08:46 | 政治

饒舌なる死者 ⑧

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 ピンクのガーベラの件が気になったので、あの後、綾奈に何度かメールを送ったが反応がない。
 二日後の深夜に、突然メールの返信がきたが、そこにはサイトのURLのみが記してあった。どういうことだろうかと、パソコンを開いて、そのURLに行ってみたら……そこは動画サイトで、個人が撮った動画ライブなどを観られるYoutubeだった。

 画面を開いた瞬間、そこには懐かしい男の顔があった。
 古賀真司――俺の記憶の中の奴よりも大人びていた。ボサボサの髪と無精ひげ、黒ぶちの眼鏡をかけて蒼褪めた風貌は実に冴えない。
 十年もニートをしていたら、こんな風になるのだという典型のようだった――。

 だが、待てよ! 古賀はもう死んでいる筈だ。
 これは奴の生前の動画なのか? 投稿日は今日になっているが、誰が動画を投稿したのだろう? いったい、この動画の中で何をしようとしているんだ?
 俺の疑問はどんどん膨らんでいくが、動画はゆっくりとしたペースで始まった。BGMはモーツアルトの《レクイエム》キリエだった。

 荘厳な音楽と共に古賀の話が始まった。

『僕はある男の過去の罪を断罪するために、この動画を投稿しました。まず、写真をご覧ください』

 女性アスリートの写真が何枚も映し出されていた。走っている写真、笑っている写真、友人たちと談笑している写真、どれもイキイキとして生命感が漲っていた。

『彼女の名前は鈴木由利亜、十七歳。女神のように美しいアスリートでした。だが、もうこの世には居ません。十年前、彼女は自ら命を絶ったのです』
 古賀は悲しそうに、しばらく黙とうしていた。
『なぜ、彼女が死を選んだのか。その理由を知っているのは、僕とある男だけです。その男は欲望のために由利亜さんに近づき、彼女を狂わせてしまった。そして、酷い方法で捨てたのです。僕は何も知らずに、あの男の姦計に加担させられました』

 目隠しをされて、下着姿でベッドに横たわる由利亜の写真が映し出された。

『これは由利亜さんの最後の写真です。この数時間後に特急電車に飛び込みました。死を選んだ理由は酷い屈辱を受けたからだと思います。この写真を見て想像してみてください。詳しい状況は彼女の名誉のために申し上げられませんが、ある男の罪は断じて許すことはできません。その男の名前は――』

 ひと呼吸してから、古賀はパソコンの前のネットユーザーたちに向って、俺の名前を大声で叫んだ。

 その声にうろたえて、俺は耳を塞ぎたくなった。――まさか、古賀の奴に十年も経ってから、こんな形で復讐されるとは思ってもみなかった。

『十年間、僕は鈴木由利亜さんの喪に服していましたが、もう終わりにします。この動画がUPされる頃には僕は死んで居ません。今の僕にとって死は魂の解放であり喜びなのです。やっと、由利亜さんの元へ逝けます。最後まで、ご清聴ありがとうございました』

 深々と頭を垂れた古賀真司の姿が、画面からフェード・アウトされていった。

 Youtubeを見終わって、俺は茫然としていた。

 この動画を観た人たちがどう思うだろうか?
 イタズラだと思うだろうか? 真実だと思うだろうか? 実際に古賀は自殺して今はいないのだから、そのことを知っている者たちの批判は俺に向けられるかも知れない。閲覧数を見たら、まだ87人とそう多くはない。すぐにサイトの管理会社へ削除要求のメールを出した。
 動画のコメントは一件だけ入っていた。
『ピンクのガーベラ 1日前:花言葉=熱愛・崇高な美・崇高な愛・童心にかえる』
 ホテルのベッドにピンクのガーベラを綾奈は残していった……このコメントを書いたのは、動画のURLを送ってきた綾奈のような気がする。古賀亡き後、Youtubeに、この動画をUPしたのも、綾奈の仕業ではないかと思えてくる。――竹田綾奈、あいつは何者なんだ?

 翌朝、同窓会の幹事をしていた女に電話して、竹田綾奈のことを訊ねたら、
『竹田綾奈さん? 彼女は五年前に病死してますよ』と返された。
 竹田綾奈は死んでいた!?
 じゃあ、同窓会の夜に出会ったあの女は誰なんだ。そこで黒いドレスの派手な女のことを訊いたら、
『あの人はクラスは違うけど、三組だった、水口珠美(みずぐち たまみ)さんだと思います。高校の同窓会に参加したいと、前日に連絡受けてクラスは違うけどオーケーしました』
 水口珠美? 俺の記憶にそんな女の名前はない。
 ――待てよ。三組……三組といえば、たしか鈴木由利亜と同じクラスじゃなかったか? ひょっとすると、由利亜と関係している者かも知れない。
 あの女は本物の竹田綾奈じゃなくて、ニセモノだったとすると、なぜ、成りすまして……俺に近づいたんだろうか?
 考え込んで黙り込んでいると、電話の相手が喋りだした。
『あのう、昨日、変な手紙が来たんです。YoutubeのURLが書いてあって、これを観てください。って、そう書いてありました。それで気になって、パソコン開いてネットで観たら……死んだ古賀君の動画でした。あなたの名前を叫んでいましたが、あれは事実なんですか?』
 いきなり、そんなことを訊かれた。
 YoutubeのURLは俺以外に、同窓生たちにも送っていたということか!? だとしたら……俺を知る何人かが、あの動画を観たとしたら、非常にマズイ事態になった!
 その質問に焦りまくって、シドロモドロで俺は電話を切った。
 ――ここに来て、十年前の事件の毒が俺に回ってきたようだ。
 竹田綾奈と古賀真司、あの二人はどういう関係なのだろう? あいつらは俺を罠に嵌めるために、裏で繋がっていたのかも知れない。――釈然としないが、ある疑問が頭をもたげてくる。

『君に訊きたいことがある。至急連絡を下さい。』
 竹田綾奈と名乗る女にメールを送った。


   ※ 参照 モーツァルト《レクイエム》~キリエ カラヤン指揮/ベルリン・フィル
       http://www.youtube.com/watch?v=hqDIS8gJsKI





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   創作小説・詩
by utakatarennka | 2013-11-28 22:42 | ミステリー小説

饒舌なる死者 ⑦

この作品はR-18指定です!! 
18歳未満の方や、性的表現が苦手な方にはお勧めしません。


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 忌まわしい過去を封印している俺にとって、この町の同級生たちには会いたくなかった。誰かの口から過去の話が漏れることを警戒していたのだ。
 それが大学時代から交流があった、この町の出身者に結婚の件を打ち明け、アメリカに移住する予定だと話したら、日本に居る間に、是非、同窓会をやろうと強く押して来られた。
 いずれ結婚したら、日本ともオサラバするし、最後だからいいかなあという甘い考えがあった。――それと、あの古賀真司が現在どうしているか気にもなっていたのだ。
 あれから十年も過ぎたのだから、もう立ち直って普通の生活をしているのではないかと思っていたら……同窓会の席でいきなり、古賀の自殺を聴かされて動揺してしまった。
 しかし、由利亜の自殺を引きずって十年も引きこもっていたなんて異常だし、大人だったら、いい加減に乗り越えていって然るべきだと俺は思う。
 ツマラナイ奴だ! あんな男は死んだ方が世の中のためだと思った。

 さっそく綾奈からメールがきた。
 シティーホテルの名前が書いてあり、八時に待っていると書いてあった。
 実家に帰っているが、面倒くさい親戚の家に結婚の挨拶などに連れて行かれて、ウンザリしていた俺にはいい気晴らしになる。――結婚したら、当分は浮気もできないだろうし、今の間に遊んで置こうと思っているのだ。
 俺は綾奈に指定されたシティーホテルに向かった。
『先に部屋で待っている』と綾奈からメールが届いたので、ホテルのロビーから返信して、もうすぐ着くので、部屋の鍵を開けて置いてくれと指示した。
 あの男好きの人妻は割り切った関係なら、最高のセフレだと俺は思っている。結婚までの関係だけど、このまま手放すには惜しい女だ――。
 指定された部屋の前に立って、軽くノックしてから中へ入っていった。
 さすが、一流のシティーホテルだけあって、インテリアもロココ調で豪華な感じだった。室内はキングサイズのベッドとテーブルとソファーが置かれている。綾奈は猫足付きの真紅のソファーに毛皮のコートを着て長々と寝そべっていた。
 なぜ、室内なのに毛皮のコートを着ているんだろう? 疑問に思いながら挨拶をしたら……綾奈は気だるそうに軽く手を振り、ウフフと小悪魔みたいな笑みを漏らして……コートの合わせをパッと開いて見せた。なんと! 中は一糸纏わぬ全裸だった。
 ――いきなりの彼女の挑発行動に俺は面喰った。

「なにもしちゃあダメよ。あなたは見ているだけ……」
 綾奈は片足をソファーの背に乗せて、女性器を露わに晒した。
 そして、取り出したバイブレーターでオナニーを始めた。ウィンウィンとうねるバイブが女性器の中へ挿入されていくと、綾奈は喘ぎ声を漏らし、のけ反って腰をくねらせ始めた。
 俺はオナニーする女性をリアルで見たのは初めてだったので、すごく興奮して、ズボンの中のペニスがいきり立っていた。やがて、綾奈はよがり声を上げてイッてしまったようだった。オーガズムの最中に何か、うわ言のようなことを喋っていたが……それは誰かの名前みたいだったが、よく聴き取れなかった。
 オーガズムの後、ソファーでぐったりと上気した彼女に、ズボンを下ろして、今度は俺の性器で責めてやる。イッたばかりの女の性器はぐっしょりと濡れていて、とても敏感になっているので、すぐさまのセックスを拒んでいだが……耳の裏から首筋、乳首などの他の性感帯を刺激してやったら、やがて、気持ちよくなって――俺の服を脱がせ出した。
 ふたりは全裸になってソファーの上でセックスを始めた。
 座った俺の上に綾奈が跨り腰を動かした。膣の奥までペニスが入るので気持ちいいと、ポルチオに強い性感を得ているのか、何度もよがり声を上げて、彼女はオーガズムに達した。
 絶頂感で俺の背中に猫みたいに爪を立てられた。たぶん背中は爪跡で血が滲んでいることだろう。もうすぐ、婚約者が日本にくるというのに……この背中の傷はマズイ! 俺がそのことで綾奈に怒ったら、「興奮しちゃって、ゴメンなさい……」と言いながら、俺の背中の傷口を猫みたいにペロペロ舐めてくれた。――少し、血の匂いがする。

 綾奈が持ってきた赤ワインを、お互いの口移しで飲んで気持ち良くなった俺たちは、キングサイズのベッドの上で激しいセックスをした。アルコールと心地よい疲労感で眠ってしまった。それは快楽の後の気を失うような眠りだった――。
 ふいに目を覚まし、携帯の時計を見たら小一時間は眠っていたようだ。傍らの綾奈を見たら、シーツに包まったまま、静かに寝息を立てていたので……そっと起き上がり、俺はシャワーを浴びにいった。
 背中の傷が気になったので、シャワールームの鏡で見たら……結構、ヒドイことになっていた。この傷がバレないように婚約者とセックスするのは難しそうだ。後、三日でナオミがアメリカから俺に会いにくるというのに――。
 シャワールームから出たら、いつの間にか綾奈の姿がなかった。
 俺がシャワーを浴びている最中に帰ったようだ。挨拶もなく、急に帰るのはオカシイと思ったが、人妻なので……何か、のっぴきならぬ事情ができたのだろうと憶測した。
 ベッドの乱れたシーツを見て、妻は貞淑、愛人は淫乱に尽きるとほくそ笑む、綾奈とのセックスは刺激的だった。シーツを直そうと中を捲ったら、ピンクのガーベラが一輪置かれてあった。
 その花を手に取って眺めていたら、フラッシュバックして、遠い過去の嫌な思い出が俺の脳裏に浮き上がってきた。――なぜ? 綾奈がこんなものを……不思議で仕方なかった。




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   創作小説・詩
by utakatarennka | 2013-11-25 14:55 | ミステリー小説

饒舌なる死者 ⑥

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 十年振りに参加した高校の同窓会で行った。二次会の居酒屋で、同級生だった竹田綾奈(たけだ あやな)に、俺は声を掛けられた。
 最初見た時は、誰だか全然分からなかった。――竹田綾奈なんて、俺の記憶に残っていなかったからだ。教室の隅っこで、一人でポツンと居るような大人しい子だという印象だったが……十年振りに会った綾奈は、そのイメージから大きく外れていた。
 人目を惹くような美人に、彼女は変身していたのだ。
 ギャル風の派手な化粧、茶色のロン髪を縦巻きロールにして、身体の曲線にピッタリ沿ったスリットの入りの黒いワンピースとシャネルのバッグ。首の襟開きが広く、ちょっと俯くだけで豊満な胸の谷間が露わに見える。身体中からプンプン匂う、シャネル№5は扇情的だった。――まさに、喰ってくれとアピールしているよう女だった。
「あたしさぁー、高校の時、憧れてたんだよ」
「俺に?」
「そう……。頭イイしカッコ良くて、女子にモテモテだったでしょう?」
「そうかなあー」
 そう言われると満更でもない。
「あんときは近づけなくて……悔しかったわ」
「あははっ」
「でも、会えてウレシイー」
 そう言いながら、俺の太ももの辺りを摩ってきた。明らかに挑発している行為だ。これだけの美女に誘われて断われる男はそうはいないだろう。
 綾奈の話だと――結婚しているけれど、夫が商社に勤めていて海外出張が多く、子どももいないので、一人で寂しいのだという。今日は憧れのこの俺に会えるから、お洒落して同窓会に参加したと言っていた。

 二次会の席から、さっさと俺たちは姿をくらまし、躊躇なく、ふたりはラブホテルへ向った。
 地元で、一番賑やかな繁華街の少し外れた場所には、お決まりのようにラブホテルのナオンが煌めいている。そのひとつに俺たちはしけ込んだ。
 夫が留守がちで、男ひでりだった綾奈は、最初から驚くほど積極的で……むしろ、俺の方が面喰ってしまったくらいだった。男を楽しませるテクニックをいろいろ知っていて、しかもピルを服用しているというからコンドーム無しで、存分にセックスを楽しむことができた。彼女の妖姿媚態に導かれるまま、俺は何度も果てた――。肉体の陶酔は冷めやらない。
 まるで吸血鬼カミーラみたいに、俺の生気を吸い取られるかと思うほどだった。
 綾奈は目を惹くほどの美人だし、男好きの淫乱だし、持ち物もブランド品ばかりで裕福そうに見える。――この女は、かなり遊んでいる人妻だと俺は踏んだ。
 情事の後、綾奈が俺に「お互いに割り切った関係を続けたい」と、メルアドを書いたメモを渡したので、そのメルアドに即座に返信して俺の連絡先を教えておいた。セフレだったら、相手は人妻だし、後腐れもなさそうなので、これは美味しい話だと思い乗った。
 ホテルで別れ際、ふたりはディープキスをして「近日中に、また会いたい」と、次の予約も入れた。綾奈は、ホテルからタクシーを呼んで先に部屋を出ていった。
 俺の身体には、いつまでも彼女の匂いシャネル№5が纏わりついてとれない。もう一度シャワーを浴びてからホテルを出ることにする。

 俺は長い間、郷里に帰ることを拒否してきた。
 あの事件の後、東京の有名大学に入学して、そのまま東京の人間になった。月々の親の仕送りの他に、家庭教師のアルバイト先で知り合った生徒の母親たちと親密な関係になり、月に二、三回人妻相手にセックスをするセフレ契約をして大学卒業まで結構な小遣いを稼いできた。
 大学三年では、同じ大学の女子大生と同棲していたが、しつこく結婚を迫られて困っていたら、大学のコンパの帰りに歩道橋の階段から転落して亡くなった。かなり酔っていたので事故ということで、その事件は片付けられた。
 それにしても同棲していた女に死なれるなんて、後味の悪い事件だったが、死んだのなら後腐れもないし……前にあんな事件があっただけに、二度と失敗をしないように女の捨て方には用心していた俺だから、厄介払いができたと思ったのは確かだ。
 大学卒業後、一流企業に就職した俺は三年間の海外転勤を終えて、今年から本社の重要ポストに就くことになっていた。――まさに、出世コースに乗った訳である。
 その上、俺は結婚する予定になっている。
 今度は遊びではなく、本気で結婚を考えているのだ。婚約者の名前はナオミ・ミヤシタという。転勤先のサンフランシスコで知り合った日系二世の女性で、両親は純然たる日本人だが、彼女はアメリカ生まれのキャリアウーマンで弁護士の資格を持っている。家庭も裕福で両親は地元の日本人会の名士でもある。仕事も頭もきれる彼女は、まさに理想のパートナーだと言えよう。
 この冴えない町に、十年振りに俺が帰省した理由は、親に婚約の報告をするためと、彼女が俺の両親にも挨拶がしたいと言うからなのだ。長い海外転勤を終えたばかりなので、二週間ほど休暇を取ってある。アメリカの仕事が片付き次第、日本に居る俺に会いに来日するという婚約者を今は待っている状況だ。
 ナオミと結婚したら会社を辞めて、彼女の両親がやっている日本料理のチェーン店を手伝う予定だから、いずれ国籍を取って移住するつもりなのだ。
 この結婚が、俺にとって『アメリカンドリーム』へ近づくため手段であり、その第一歩だった。

 俺の目の前には、意気揚々たる未来が広がっていたのだ――。




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   創作小説・詩
   
by utakatarennka | 2013-11-23 16:43 | ミステリー小説
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by utakatarennka | 2013-11-20 06:56 | 時空モノガタリ

フォト短詩 水鏡

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フォト短詩 水鏡


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滋賀県「寿長生の郷(すないのさと)」にある水鏡http://rennka55.exblog.jp/18797576/


満月を捕まえた

水鏡に映る月を

掌で掬って

くちづけをしたら

水面がさざめき

指の隙間から

満月が逃げていく






   創作小説・詩
by utakatarennka | 2013-11-17 23:17 | フォト短詩
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   素敵なお店の外観です。


 今日は職場の同僚4人でランチに
 石窯パン工房「キャパトル」というお店に行って来ました。

 手作りパンのお店ですが、すごい人気でいつも駐車場がいっぱいなんです。

 京阪国道1号線から山手線にすぐ、京都府八幡市に店舗があります。


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   お店で買ったパンを店内でも、テラスでも食べられます。


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キャパトルのこだわりが書いてあります



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   すごい人気でお店の中はお客さんで溢れかえっています。


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   手前の男性の方は、顔がハッキリ写っているのでモザイクかけました。


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   どれも美味しそうな、出来たてのパンばかり並んでいます。


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   見た目も立派な手作りパンなのに、意外と値段はリーズナブル!


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   調理パンは本当に最高に美味しいです! ここはお薦めのお店!!





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   ブログ
by utakatarennka | 2013-11-16 20:22 | 食べ歩き・グルメ
日ごろから文章を書く機会は多いですよね。でも、思ったように伝えられずに困っている人もいるでしょう。
そこで、文章力をアップすることが出来る方法を紹介します。

  更新日: 2012年07月04日  skyfisherさんの紹介文

**************************************************
 ■ 理解しやすい文章を書くコツ ■

?? 短く言い切る勇気を持つ

?? 結論を最初に書く。
 タイトルとあわせて、冒頭に主張したいことを短くまとめます。

?? 余分なつなぎ語を削る
 削るべきは、「そして」。あっても読者は混乱しませんが、ない方がすっきりします。

?? 漢字は少なく
 漢字とかなの割合は3対7を目安とする

?? 「という」を削る
 一般的に「あってもなくても文意が通るなら削る」方針を貫きましょう。

?? テーマの補足を書く
 「何について語っているのか」はっきり読んだ人の頭に浮かぶように、具体的に書きます。
 自分の持っているイメージに沿ってもらえるように、多少誘導的でもかまわないと思います。

?? 目的によって文体を使い分ける
 「である調」は,事実を正確,簡潔に表現するのに適した文体です。が,読者に高圧的,
 威圧的で押しつけがましいとの印象を与えかねません。
 対して,「です,ます調」は,冗長で間延びした印象がある反面,読み手が親近感を持つ表現で
 あることから,読み手の動機づけ,共感を得るのに適しています。

?? 具体的なエピソードを書く
 主に、どうしてその結論に至ったのかというエピソードを挙げます。

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出典www.kabanya.net


 ■スラスラ読める文章を書くコツ■

?? しゃべるように書く
 貴方はおしゃべりな人ですか?寡黙な人ですか?
 文からは音はしませんが、読みやすい文章というのは非常に雄弁です。
 文の勢いから筆者の声が聞こえるようなのです。

?? PREP法
 POINT(導入結論):○○に関しての結論は○○
 REASON(理由):なぜならば○○だから
 EXAMPLE(具体例):具体的には○○
 POINT(最終結論):よって○○の結論は○○となる

?? 起・承・転・結を作る
 日記文で無い限りは、読者に対するサービスをしなければなりません。
 四コマ漫画を想像して下さい。「オチ」の無い漫画はつまらないものです。
 「オチ」の無い文章もつまらないのです。

?? ひらがな、カタカナ、漢字の変換、句読点の挿入
 漢字をあえて平仮名にする事も、読みやすい文章を書く上で有効だ。
 全体の雰囲気を考えて、平仮名を片仮名にしてみるのもいい。

?? 同じ言葉を繰り返さない
 語尾に同じ言葉を続けて持ってくると、大変単調な文章に仕上がりますね。
 これは意外と多い例です。


?? 関連サイト ??






   ブログ
by utakatarennka | 2013-11-15 07:33 | 創作自習室
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フォト短詩 イルミネーション


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写真は夜景壁紙.COM 様よりお借りしました。http://www.yakei-kabegami.com/


手を繋ぎふたりで

見上げたイルミネーション

指先から流れた電気

ハートの電飾が点滅したら

愛が輝きはじめる






   創作小説・詩
by utakatarennka | 2013-11-13 10:53 | フォト短詩

饒舌なる死者 ⑤

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 インターフォンで覗くと、仏頂面した古賀真司が玄関の前に立っていた。
 俺が玄関のドアを開けて、中に招き入れると――きちんと揃えてある女物の可愛いスニーカーを見て、やっと納得したようにニンマリと笑った。
 奥には、もっとご馳走が用意してあるんだぜ。
「よく来てくれたなあー」
 俺は一応、社交辞令的なことを口にする。
「……ああ」
 それに対して、こいつの返答はいつも決まって「ああ」か「うん」だ。
「由利亜は奥の部屋でおまえのこと待ってるんだ。俺は今から塾で使う参考書を買いに出掛けるけど、一時間くらいで帰ってくるから、彼女と楽しく過ごしていてくれよ」
「ふたりきりって……? 俺はそんな……」
 古賀は困惑した顔をした。由利亜のことは好きだけど二人っきりになる勇気がないようだ。まあ、モテない男だから仕方ないか、と内心嗤った。
「大丈夫! おまえが思っている以上に彼女はオープンな性格だぜ」
 由利亜に対して強い憧れをもっている古賀にとってはお怖れ多いことだろうが、あの姿態を見たら……男の身体の方が反応するさ。――てか、もしかして古賀はまだ童貞か?
「俺は由利亜さんに、これ渡したら……すぐ帰るから……」
 小さな紙袋の中にはピンク色のガーベラのアレンジ花かごが入っていた。
 思わず噴き出しそうになった。こいつが花屋でこんな物を買って来るとは想像もしてなかったからだ。
 古賀よ、おまえには飛びっきりのご褒美をやろう!
 
 二階にある俺の部屋の前で、俺は古賀に発破(はっぱ)を掛けた。
「おまえの男らしさを由利亜に見せてやれよ」
「はあ?」
 その言葉に不思議そうな顔で古賀が俺を見た。
「ほらっ、見たら分かるって!」
 いきなりドアを開けると、背中を押しやって古賀を中に放り込んだ。
「古賀! その女はおまえにやるよ。好き放題にしてもいいぞ!」
 部屋の中で、ガチャンと物が落ちる音がした。たぶん、驚いた古賀がアレンジ花の入った紙袋を手から落としたのだろう。
「一時間くらいで帰るから、ふたりで楽しんでくれよ」
 そう言い置いて、外から自分の部屋の鍵を掛けた。
 俺の部屋は留守中、母親が勝手に入って掃除やらされるのが嫌なので、外から掛けられる鍵を付けていたのだ。
 この部屋から出られなくすればヘタレの古賀だって、由利亜の身体に手を出すだろう。もし、古賀に抱かれたら……いや、抱かれなくても、それを理由に断固として別れる。
 今の俺は由利亜の身体を他の男が抱いても構わないと思っている。古賀も憧れの女神様を抱けるんだから天にも昇る思いだろう。あははっ。
  ふたりを部屋の閉じ込めたままにして、俺は時間潰しに外へ出掛けて行った。

 「お疲れ―――!」
 キッチリ一時間で帰ってきた俺は、何食わぬ顔でドアを開けて中に入っていった。
 どんな濡れ場だろうかと想像していたが、ふたりはきちんと服を着て、ベッドに並んで大人しく座っていた。チャッチイ手錠だったので、壊して外したようだ。
 由利亜は立ち上がって、俺の顔をしばらく凝視していたが、くしゃっと表情が崩れたと思ったらポロポロと大粒の涙を流す。無言のまま、俺の頬に強烈なパンチをくれて、そのまま部屋を飛び出していった。
 殴られた頬を摩りながら、その後姿を見ていたが追いかけもしなかった。薄情だと言われても捨てる女に情けを掛けるつもりはない。ひどい男だと思われたって構わないさ……。
 古賀は茫然とした顔で、ふたりの成り行きを見ていた。
「おまえ、由利亜を抱いたのか?」
 俺の問いを無視して、古賀は立ち上がって帰ろうとする。
「待て、由利亜をやったんだから、お礼くらい言ってけよ」
 悪びれた風もなく俺は、古賀を卑しめようとした。
「おまえの女神はなかなかのビッチだろう? 俺が調教したんだぜ。飽きたから、昔のお礼にくれてやるさ。ついでに、こいつもやるよ!」
 薬指からシルバーリングを外して、古賀に向って放り投げた。反射的に古賀はそれを受け止めた。
「その指輪は由利亜とペアになってる! これでおまえたちは恋人同士だ。あははっ」
 古賀は手の中の指輪を眺め、内側まで見ていた。
「――最低の人間だな、おまえ」
 その言葉を俺に投げつけると、静かに帰っていった。
 部屋には割れたガーベラの鉢が散らばっていたが……果たして、ふたりに性行為があったかどうか分からないが、ベッドのシーツは気持ち悪いので捨てることにする。
 ――ともあれ、これで全部片付いたと俺は胸を撫で下ろし、明日からは受験勉強に集中できると喜んでいた。
 
 翌朝、学校から電話があった。
『陸上部の鈴木由利亜さんが亡くなったので、生徒会長は通夜に参列してください』
 学年指導の教師から連絡を受けた。
 死因は鉄道自殺だった。
 昨日の午後六時頃、駅のホームから特急電車に飛び込むのを複数の乗客が目撃していた。遺書はなかったが状況から判断して、ほぼ自殺だと断定された。

 ――由利亜が自殺した!? 
 俺にとって衝撃だった。六時頃といったら、俺の家を飛び出してから、しばらく経っての時間ではないか、あの足で電車に飛び込んだっていうことか? 俺の仕打ちを恨んでの自殺だったのか? 俺への当てつけのつもりだろうか?
 あのことが原因の自殺だと分かっていたが……それでも俺は自分へのいい訳を考えていた。
 由利亜が自殺したのは、俺が裏切ったからではなくて、キモヲタの古賀真司にレイプされたのがショックで死んだのだ。
 そうだ、古賀のせいだ! そう、だから俺は悪くない。――そう思うことで俺は自分の中の罪悪感を封印しようとしていた。
 生徒代表として生徒会長の俺は由利亜の通夜と葬儀に参列させられたが、できるだけ平静を装っていた。棺の中は急行電車の車輪に引きずられて、バラバラに飛び散った肉片が集められ詰められていた。あまりに無残な遺体だから、棺の蓋は最後まで開けられることはなかった。
 俺と由利亜が付き合っていることを知る者たちから、いろいろ言われていたが終始沈黙を通した。俺の下駄箱には、血のついたハンカチや鳥の死骸、手紙も度々投げ込まれていったが、由利亜を慕う後輩の女生徒の仕業だろうと思っていたので……これ以上刺激しないように、全く動じない風を装っていた。
 俺は受験勉強に集中することで、雑音から耳を塞ぎ続けて、希望した大学に合格すると、この町から逃げ出すようにして出て行った。それから十年間、ほとんど郷里の土を踏むことはなかった。
 古賀真司は、由利亜の自殺のせいで? 学校へ来なくなってしまった。
 高校三年の夏から不登校になった古賀の姿を卒業まで校内で見ることはなかった。その後は進学することもなく、就職もせずに十年間も自宅に引きこもっていたという。

 十年もニートしていたような奴が自殺したからといって誰も困らないし、悲しむ者もいないだろう。
 古賀真司の死は、俺にとってはむしろ吉報だった。傷ひとつない優等生だった俺の人生であの事件は最大の汚点だった。あいつが死ねば、「死人に口無し」あの忌まわしい過去は葬り去られる。古賀が死んだ今、由利亜の自殺の真相を知る者は他にいなくなった。
 これで人生の汚点を消し去ることができると、俺は安堵していたのだ。

 ――しかし、それは終わりではなく、新たなる事件への火種だった。

 


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   創作小説・詩
by utakatarennka | 2013-11-12 13:14 | ミステリー小説